【娘ラブ】冬芽と娘と思い出
大切な時間
とある休日の朝、理科の問題を解いているもにちゃん。
どんな勉強しているのかと覗いてみると、「植物」の単元である。
理系出身の私ですが、物理系は大好きだが、生物系は苦手・・・
私との会話の中で、「冬芽」※について説明や質問をしてくるもにちゃん。
※夏から秋にかけて作られ、越冬する芽。ふゆめ。とうが。
何の話かさっぱりわからなかったが、調べてみると「冬芽」には色々な種類があるらしい。
・複数の鱗片に包まれているもの
・毛に覆われているもの
・ねばねばの液体に覆われているもの
などなど
植物に全く興味のない私ではあるが、知識の偏っている自分のようになってほしくなく、もにちゃんに声をかけてみた。
「外に見に行くか!」
3年生の後半あたりから、一緒に出掛けてくれなくなったもにちゃん。
どうせ断られると思ったのだが、まさかの返事。
「うん。行く!」
二人で近所を散歩しながら、植物たちを片っ端からチェック。
ほとんど同じパターンの冬芽ばかりではあったが、思いのほか盛り上がる。
通勤で歩いている道に、こんなにも様々な植物があることにも驚いた。
そして、何よりも嬉しかったのは、もにちゃんと二人の思い出ができたこと。
もにちゃんにとっては、すぐ忘れてしまうようなことだったのかもしれない。
でも、私にとっては、かけがえのない時間になった。
もにちゃんが2歳の頃、ママが不在で大泣きのもにちゃんを散歩に連れ出した。
今回の散歩と同じ道を、抱っこしながら歩いた。
風に揺られる木々を見て、指をさしながら「ゆらゆらちてるね。パパァ。」とニコニコのもにちゃん。
冬芽を見つけ、木に駆け寄っていくもにちゃん。
「見てよパパ!またさっきのと同じじゃん!アハハハハ」
8年前と同じニコニコの表情。
こみ上げてくるものがあり、反応ができない。
30分ほどの散歩を終え、帰宅後すぐに勉強にとりかかるもにちゃん。
この努力は、冬芽のように季節を乗り越え、春にきれいな花を咲かせてくれるとパパは信じる。
私は冬芽が大好きになった。