【娘ラブ】もにちゃんが生まれた日、そして11年後
もにちゃん誕生
11年前の夏の日、もにちゃんが生まれてきてくれた。
「愛おしい」という言葉の本当の意味を教えてくれた。
出産という神秘に対する感動、妻に対する感謝、未来に対する不安や期待、
この子を守るという覚悟・・・
目の前にいる小さなもにちゃんを前に、様々な感情が押し寄せてきた。
病室でたくさんの写真を撮影し、慎重すぎる抱っこをし、
妻と一緒に「かわいいね~」を1000回くらい連呼。
ただ、この時も、我が家のポリシーについて再確認をしていた。
(ポリシーについては、以下の記事を参照)
1人で帰宅し、退院に備えて準備したものを何度も確認(気が早い)。
食事やお風呂を済ませ、待ちに待った写真の整理。
分娩室に入る前の妻の写真。二人きりの最後の時間。
付き合い始めた頃のこと、旅行の思い出、悲しい思いをさせてしまったこと、
もにちゃんがお腹の中にいることがわかり大喜びしたこと、
そんなことを思いながら、出産までの時間を過ごしていた。
そして、出産後の写真に切り替わり、もにちゃんの写真がモニタに映し出された瞬間、自分でも信じられないほどの涙が溢れてきた。
おそらく20年くらいぶりの涙だったのではないだろうか。
理屈っぽい私が言語化できない、不思議な体験であった。
退院し、もにちゃんが自宅に来てからは、幸せがさらに倍増。
夜泣きがすごかったが、逆に夜泣きしていなければ不安になってしまい、呼吸や脈を何度も確認するなど、落ち着きなく新米パパをやっていた。
11年後の今
病気や怪我がなく、元気でいてくれればよい。ただ、健康でいてくれればよい。
そう思っていた。
他には何も望んでいなかった。
・・・そのはずが
11年後の今、私は何をしているのだろう。
「勉強したのか?」
「偏差値下がってるじゃん」
「クラス落ちしてるじゃん」
「どうして、そんなこともわからないの?」
頭ではわかっていても、目の前の結果に翻弄されている。
誰からみても、もにちゃんは十分にがんばっている。
だから、少しでも前向きな言葉に置き換えていこう。
「休憩終わったら勉強がんばろっか」
「偏差値なんて気にしなくていいから、1つずつできるようにしていこう」
「次のテストで挽回しよう」
「ここまでわかったの?すごいじゃん!あと少しで完璧になるね」
・・・できる気がしない!!でもやるしかない!!
中学受験の結果も重要だが、それ以上にプロセスを大切にしたい。
こんなに小さな頃から、目標に向かって努力を続けるのは並大抵のことではないし、
それを一番近くで見ている親である私がきちんと認めてあげなければ。
リビングに飾ってある、小さな頃のもにちゃんの写真。
写真が視界に入る位置にあるソファに横たわり、この記事を書いている私。
私のことは全く視界に入っておらず、ママとくだらない話をして、大笑いしているもにちゃん。
もにちゃんを生んだ時から何一つ変わらず、常に全力で愛情を注いでいるママ。
あの日から11年後の光景は、ささやかだけど確かな幸せを感じさせてくれる。